朝顔

男は女にどんな男が理想かと尋ねた
女は一呼吸置いて

束縛はされたくないの
今まで自由にやってきたから
でも、束縛はしたいの

トーンを少し落として

そんな甘えを許してくれる男はいないと
同性の友達には言われるけれどね

女は自分の内面を丹念に見つめ
言葉を選びながら男に話した

男はしばらく考えて
やや茶化すように、女に微笑みながら
まれに、そういう人もいるものだよと

大きな器の人をとか
女性を大切にする人をとか
そういう偏った男性像を抱いて求めなければね

いつも変わらない場所で立っている
杭のような男がいいよ
最初は少しつまらなく感じるかもしれないけれどね

その杭は、つるを這わせて光を求めて成長して
花咲かせる朝顔を見つめることを
喜びとするような人なんだよ

女は分かったような分からないような顔で
男の目をじっと見つめていた

男は、ただにこにことほほ笑むだけだった

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