雪の華

「久しぶりにお会いしたので、底を割ってお話をしましょう」
あなたの申し出に私は身構えました。
あなたの底は一体どこまで深いものだろう・・・・・・。

それは、静かに雪の降る日でした。
思いの丈をぶつけ合ううちに、降り積もる雪とは対照的に、凝り固まった私たちのわだかまりは、雪解けのように消えていきました。

どうしてもっと早く、本音をぶつけ合わなかったのだろう?
互いに傷つけあいたくなったから?
それとも一歩踏み出す勇気がなかったから?

互いを思う気持ちは分かっていたはずなのに、底知れぬ闇の深さに怯えていたのかもしれません。しかし、それは杞憂に過ぎませんでした。

私たちは固く抱きしめ合い、ずっと離せずにいました。肌の温かさに熱が帯びて、融けてしまいそうでした。言葉などはもはや必要なく、二人の胸の鼓動だけが耳に届いていました。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中